人はこの世に生を受ける時、誰もがうまれる場所もどの親から産まれるかをきめる事は出来ない。
小さな体を丸めて両手をしっかりと握りしめてただ、大声を上げて泣いて自分の存在を誇る。
その未来に何が起こるのかまだ知らず、何かを思っているのではなくただ、無垢にその場所に“自分”はここにいると。
その時の温もりはいったいいつ迄覚えている事ができるのだろう。
人は何故、産まれた瞬間を覚え続けてはいられないのだろう。
薄暗い海の様な母の胎内から一身に眩しい光を浴びた、その瞬間を覚えていないのだろう。
その温かな光を、眼差しを覚えている事が出来たら・・・・
自分を悲しませたりしないのかもしれない。
優しく慈愛を持ち続ける事が出来るのかもしれない。
何を求めているのか・・・
一番大切なモノは何なのか。
あの光をもう一度見つめる事が出来るのなら、きっと。
その答えを知っているのかもしれない。
人は産まれた瞬間に光を浴びて、光が消える日に向かって歩き続けている。
光が消えた時にまた、新しい光を見つける為に。